はじまりの唄


12:05発 NW78便の搭乗し、中部国際空港から成田へ。

そして17:45発、NW5便に乗り換えシンガポールを目指す。

機内の窓からは大きな満月が見えた。

「日本ではウサギがお餅をついてますね」そう教わった頃が懐かしい。

まだ見ぬ世界ではどんな月が待ってるのだろう。

不安と期待を乗せて夕刻の空へと吸い込まれていく。

眼下には東京の街明かりが、まるでまばゆい絨毯のようでキレイだった。

でも同時に、ゆるやかな痛み?と言えばいいのだろうか、

郷愁に似たせつなさが込み上げてきた。


出発までの数日間、たくさんの励ましをもらった。

たくさんのものを失う旅だけど、それ以上に、

多くのことに気づかされた。この旅を選ばなければ、

気づかなかった周囲の優しさ。

実はこんなに多くの人に囲まれていたんだという「感謝」。


真っ暗な機内。ゴォ、ゴォとうねりをあげるエンジン音に

かき消されそうな音でキーボードを叩く。

「夢が叶い始めたこの一瞬一瞬を、大切にしたい」

そんな願いを込めてこの気持ちをここに綴る。

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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