昨日の夕方から事件は始まった…。
喜洲、周城からの帰りのバス内で
体調に異変が起き始めた。
寒気がする、吐き気がする。
宿に戻り、ベッドに倒れ込んだ。
なんだろうこの寒さは…。
自分の身体を抱きしめるように
身を縮めて、布団の中で丸くなった。
顔や手足は火照るように熱いのに、
悪寒にぶるぶると震える。
何時間こうしていただろうか、
今度は身体の節々が痛み出した。
あぅ、あぅ、あぅ…。
うなされながら、夢の狭間をさまよう。
痛みで寝られない、でも起き上がる気力もない。
1つの動作がもう必死だ。
まずは身体を反転させて、
両腕で上半身を支えるでしょ、
それからバッグを開けて、と、
何度も頭でとるべき動作を確認しては
薄れいく意識の中で、自分に喝を入れる。
やっとの思いで
薬を飲み、水を飲む。
そして無理やり果物を腹に入れるが、
すぐに嘔吐してしまう…。
異国の地で、謎の体調不良。
日本でも味わったことがないくらい苦しい。
この先どうなるのか?という不安。
その夜、夢を見た。
「横さん」という、中学時代の
恐ぁ~い数学の先生の授業だった。
問題を当てられ、黒板の前に立つが、
どうしても答えが解からない…。
ぐるぐるとシーンは目まぐるしく変わり、
今、自分のいる場所がわからなくなった。
どれが夢で、どれが現実なのかも。
きっと熱で意識が朦朧としていたためだろう。
ハっと我に返ると、深夜2時だった。
身体の火照りはおさまっている。
熱が下がったようだ。
朝、友人は言った。
「一晩中ずっとうなされてて、
朝には静かになってたから
死んだかと思ったよ」
まさに半分、死んだ気分だったよ。
おかげで今は“生きてる”ことを強く実感している。
まだ食欲はない。
ここは中国、油濃い料理ばかりで
病み上がりには辛い。
どっかに粥を出す店がないか探しに行こうか。
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