グッド・ラ(ダ)ック!


ある人は東のヌブラという渓谷を目指し、

ある人は南のザンスカールを抜ける。

そして自分は…、

「月の世界」と謳われるラマユル・ゴンパへと向かう。


ここはラダックのレー。最後の朝が訪れた。

憧れだったこの地を離れるということで、

少し感傷的な気分で目を覚ました。

実は昨夜、運命的というか、用意された出会いというか、

「もう一度再会したい」と思っている人たちに会えた。

旅をつづけていると不思議なもので、

絶妙のタイミングで出会いが用意されている。


こんなに広い世界なのに、

ふらっと再会することが多いのは、もはや「必然」と言うべきだろう。

「あの人にもう一度会いたいな」

そう思っても

もちろんケータイは使わないし、メールで連絡を取り合うこともない。

なんとなく会える気がしてならないのだ。


そして昨夜もそうなった。


夕食はよく彼らの行きつけの食堂にした。

ここに来れば再会できる、そう思っていたが

いつまで待っても来なかった。

仕方なく店を後にし、ネットカフェに出向いた。

トントン、誰かが肩を叩く。

あ、いた!

「サヌキさん」「キヨさん」というふたりで年齢も近い。

もう遅い時間だったが、彼らの部屋にお邪魔することにした。

夜が更けるまで話し込み、

別れを惜しみながら「またどこかで」と握手を交わした。

この旅に別れは多いが、

“会いたい”と強く願えば、必ず再会は用意されている。


昨日、一緒に旅した「かん」も朝早くに旅立っていった。


GOOD LUCK

いつかどこかで…。

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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