ロケットという名の幸せ


腹痛に襲われることもなく(前回の日記参照)、

優雅な船旅が続いている。


クルナからダッカまで約30時間。

1000を超えるというバングラデシュの川を

縫いながらロケットはゆっくりと進む。


窓からの眺めはあいにくの雨模様。

でもエンジンも静か、揺れもほとんどない、

そのうえエアコンが効いた船室は快適この上ない。

寄せては返す波のように、同じ景色が繰り返され、

ときどきブォーと、汽笛を鳴らして船着場に接岸する。


インドで手に入れたリリーフランキー著『誰も知らない名言集』

を読みふけりながら、

デッキの紳士にもらったピーナッツを啄む。

(ああ、幸せな時間ってこういうことなんだ)


食事は静まりかえった貸切レストラン。

最後の晩餐のような長テーブルにひとりきり。

オシャレに決め込みたいところだが、

手づかみカレーを前にそうはいかない(笑

値段は100タカ(約180円)と高めだが、

旅情というスパイスが効いているので納得プライスだろう。

食後のチャイ、デッキで読書、船室でうたた寝。


ああ、川の流れのように~♪

ほぐれ、たゆたう心。いいねぇ。

もしバングラデシュに来たなら、

このロケットスチーマーを強くオススメしたい!


混沌の街ダッカ…。到着は翌朝である。

今は嵐の前の静けさ。

きっと騒々しい未来が、両手を広げて待っているのだろう(汗)

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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