『銀河鉄道の夜』を読んだ。
宮沢賢治の作品で、永遠の未完成と呼ばれている。
まさかの国境閉鎖という憂き目に遭い、意気消沈。
あまり好きではない列車を乗り継いで、
インドのコルカタを目指すことに。
昨日は国境のチラハティを出発し、
夜行列車があるジョイプールハットで降りた。
そして午後9時発のジョソール行きの寝台列車に乗り換えた。
灯りのないホーム。
本当に列車が来るのかというくらいのんびりしている。
中には線路に店を出して、パイナップルを売る人もいるのだから(笑
大きな荷物と一緒に地べたに座っていると、
さっそく人が集まってきた。
目ざとく日本人を見つけたな。
次第に人垣は大きくなっていく。
「ここに座りな」と、どこからかイスが運ばれ、
チャイでもてなされ、英語が得意な警察官まで参戦した。
列車は2時間遅れた。
しかし、彼らのお陰で退屈する暇も、不安になる暇もなかった。
面倒なくらい親切なバングラ人、サンキュー。
暗闇を割くように、警笛を鳴らしながら列車が入ってきた。
警察から車掌に身柄が渡され、
寝台のコンパートメントに案内されると
同乗のお客に「ジョソールで降ろしてやってくれ」と、
さらに身柄が渡された。
手厚く面倒を見てもらい、ベッドに横たわった。
夜行列車に乗ると、銀河鉄道の夜を思い出す。
銀河の果てまで行けるチケットを手に
ジョバンニとカンパネルラが星めぐりの旅をする。
温かな出会いと不思議の連続。
どこまでも終わりがない旅に思えてくる。
星は見えなかったが、満月を眺めながら
心地いい眠りにつくことができた。
銀河鉄道はゴウゴウと音を立てて走った。
午前4時、肩を揺り起こされた。
「もうすぐジョソールだよ」
6時着と聞いていたのに?
バングラの列車は2時間遅れるくせに、2時間早く着くとは…。
バスでジョソールから国境のべナポールへ。
(乗車1時間/40タカ ※約70円)
国境を越え3度目のインドに帰ってきた。
すぐに冷房キンキンのバスでコルカタに向かった。
(乗車4時間/120ルピー ※約330円)
コルカタのサダルストリートで
さっそく今夜の列車のブッキングに向かう。
シアルダー発、ニュージャルパイグリ行きの
銀河鉄道のチケットが取れた。
(乗車時間13時間/350ルピー ※約1000円)
さあ、今夜も星めぐりの旅がはじまる。
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