海猿


好きな色は“アオ”。

エジプトの「ダハブ」にいる。



ホントは1、2泊でカイロに向かおうと思っていたが、

友との再会、快適な宿との出会い、

美味しい食事、穏やかな時間…etc.

そしてなにより、紺碧な海が急ぐ足をとめた。



紅海に面するダハブは

世界有数のダイビングスポットで、

その透明度たるや。

海猿は向いていないので、宿でシュノーケルを借りて

潜ってみることにした。



シュノーケルで潜るのは小学校以来。

要領を得なかったのと、

おもちゃのような安器具を使っていたので

ガブガブと水を飲み、すぐに投げ出した。

そんな苦い、いやしょっぱい思い出がある。



ビーチエントリーで青の世界へ。

マウスを噛み締め、

スー、ハー、スー、ハーと予行練習。

バディはなし、仙崎行きます!


ぐ、ぐげぇえぇぇぇぇぇ☆

だんじゃごりゃぁぁぁぁぁぁ!!



マウスを噛みながら水中で叫んだ。

まるで水槽の中にいるみたい♪

手を伸ばせばつかめそうな熱帯魚たち。

珊瑚の絨毯から隠れクマノミが顔を出す。

名前は知らないけど、赤、青、黄色、

図鑑の中でよく見た魚がいっぱい。

夢のような世界が広がっていた。



プファー!!

海面に顔を出して、大きく息を吐く。

ザブンと潜れば、今度は息を飲む番だ。

塩分濃度が高いためか、身体はよく浮いた。

手足をとめて、水中をたゆたう。

音のない世界。

空から降り注ぐ光のつぶが、

乱反射して幻想的だった。



死海では仰向けで浮かんだ。

紅海ではうつ伏せで浮かんだ。

海も、時間も、運命も。

流れに身を任せることは、

意外と心地いいものかもしれない。



空腹に耐えかねて、近くの食堂へ。

エジプトといえばコレ。

「コシャリ」を注文した。

出てきてビックリ!

パスタ オン ザ ライス

ごはんの上にパスタっすか!?

付け合せにパンも登場。

大好きな炭水化物まつりだった。



特製のチリソースと醤油をたっぷりかけて

麺と飯をかき混ぜるのさ。

そこにタバスコを落とし、

一気にかきこもう。これまた言葉を失うね。

香ばしさに食欲を掻き立てられ、

うん、うんと頷きながら、

夢中で炭水化物の海に潜った。


ただ、

フォークで食べるべきか、スプーンなのか

その答えは最後まで見つけられなかった…(笑

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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