さよなら、そして、またガスカル



いよいよ最終日。

モーリシャスとマダガスカル、

2つの楽園で過ごした時間との別れのとき。


明日は早朝6時のフライトでケニアへと戻る。

最終日ということで、

残ったお金を遣い切ってしまおう。

宿代、タクシー代を省くと

25000アリアリー(約1500円)も有りアリー。

物価が安いマダガスカルだから、結構な贅沢ができる。



まずは市場へ出かけ生活用品を物色。

新しいシャンプーを、小分けようの袋を、

荷造りようのガムテープを、消耗品のCD=Rを。

これだけ購入しても約200円だった。



そうだ、パスポートフォトを撮っておこう。

ビザ申請のためずいぶん手持ちの写真が減ってしまった。

まだ24ヶ国も旅するので、写真は必要。


写真屋に入り料金を聞いた。

「1000アリアリー(約60円)」

1枚?

いやいや8枚でこの料金だという…安い!

スタジオに通され、壁の前でパシャリ。

デジカメで撮るのかと思いきや、

えらく年代モノのフィルムカメラだった。

「じゃあ、16時頃取りにきてください」

え、6時間もかかるの?

そうか、フィルムだから、

全部撮り切ってから現像するんだな。



ぜんぜん減らないよぉ、お金。

ちょうどお昼どきだったので、

行きつけのレストランに足を運び、

ちょっと高めのエビのマヨネーズ和えと

レモネードを注文した。



ここのレストランは味はもちろんのこと、

ボリュームの多さが気に入っている。

特に「ミサウ」という

マダガスカルの焼きそばは凄まじく、

体格のいい欧米人ですら

え、ええ!? と、2度見する(笑

おそらく3、4玉使用し、

さらに、砦のように唐揚げが積み上げられるのだから…。



エビマヨは死ぬほど旨かった。

こりゃもう、日本の味だよ☆

あまりの旨さに、スプーンですくう度に

エビマヨがなくなっていくのが切なくて、

マダガスカルが名残惜しい気持ちと重なった。

食事代6000アリアリー(約350円)

を支払い、夜もこいつを注文しようと再訪を誓った。



宿に戻り、窓を全開にしてベッドに寝転ぶ。

風でカーテンが踊る。

PCで音楽を流しては、

天井の梁を見つめながら歌詞を追いかけた。

たいていは次の国への期待が大きくて

最終日はワクワクするものだが、

マダガスカルは違った。

なんだかもったいなくて…。



そういえば、イスラエルもそうだった。

もう1日、もう1日と出発をズルズルと遅らせ、

そのあおりで、ヨルダンの滞在が

わずか3日になってしまった…。



まぁ、少しの未練を残しておくのが

度にはちょうどいいことを知っている。

それが、次に訪れる“理由”になるのだから。



旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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