目指せ、マラウィ湖


33ヶ国目、「マラウィ」にいる。


どこやねん…、そう馴染みのない国。

広さは北海道のおよそ1.2倍で、縦に細長い国。

国土の約25%をマラウィ湖が占め、

数万年前から存在する古代湖として世界遺産に登録されている。

ここには500種以上の魚類が確認されており、

そのほとんどがこの湖固有種というのが特徴だそうだ。



マラウィで過ごす時間は3日間、

さっそく首都リロングウェからミニバスに乗り

「ケープ・マクレア」という湖畔のリゾート地を目指すことにした。

片道4時間かかるというので、大きな荷物は宿に預け

身軽になって出発。



ケープ・マクレアに行くにはまずモンキー・ベイという街に行く。

ところが、モンキー・ベイ行きの

ダイレクトバスが見つけられなかったので、

仕方なく「サリマ」という中間の街まで行って

バスを乗り継ぐことにした。

アフリカのバスは満席にならない限り出発しないし、

マラウィはとにかく暑い。

湿気がものすごく、ジメジメの日本の夏を思い出した。


早く出発してくれ~

暑さに観光気分は薄れ、もう宿に帰ろっか?

みたいな気持ちが湧いてくる。

地図を見直し、サリマのすぐ隣にある

「センガ・ベイ」という町に目が止まった。

ここにするか!?



リロングウェからサリマまでは約2時間、

運賃は650クワチャ(約500円)だった。

サリマでトラックの荷台に乗り換え30分、

センガ・ベイという湖畔の町に降り立った。

町?いや村でしょ、というか小さな集落だ…。



宿情報を持ち合わせていないので、

道行く若者に尋ねてみた。

すると、このあたりで一番安い宿を案内してくれた。

迷路のような市場を抜け、砂の丘を横切り、

藁葺き屋根の家々の裏にある10室ほどの小さなホテル。

1泊800円程度で手ごろだったし、

他の選択肢はなさそうなのでここに決めた。



お目当てのマラウィ湖までは徒歩で10分だった。

まるで海!

果てしなく広く、対岸にぼんやりとモザンビークが見えた。

波打ち際ではたくさんの女性たちが洗濯をし、

衣類のついでに子どもたちも丸洗いしている。

リゾートとはかけ離れた日常のひとコマ、


あぁ、ここに来てよかった♪



丸太舟がごろごろしていて、

底引き網が無造作に広げられ、

捕れた小魚が天日干しされている。

そんな素朴な漁村の風景に大いに癒された。



人々は親切で、ノリがいい。

相変わらず空手は人気が高く、

ちょっと真似ると、あっという間に人垣ができる。

アフリカじゃテンションを上げて、

大きなリアクションをとっておけばたいてい気に入られる。

ワハハ、笑いながら大きな手を広げ、ハイタッチ!

そして親指を空に向けて「グッド、グッド」と受け入れてくれる。



マラウィの、いやここセンガ・ベイの子どもは

これまた可愛らしい。

ハリョォと遠くから駆け寄ってきて、

親指と親指をタッチ。これが挨拶らしい。

そして、ちょこんと服の裾をつかんで

しばらくついてくる。

ねぇ、遊んで、遊んでと。


集落を通るたびに、子どもたちが駆け寄ってきて

舌ったらずなハローが飛んでくる。

腰を屈めて親指タッチ♪

思わずにんまりしちゃうほど心地いい。

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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