世界の車窓から


今日は(も?)移動日。

南アフリカの首都プレトリアから

バスを乗り継いで目指すは「レソト」。



残念ながらダイレクトで行けるバスはなかったので、

まずはブルームフォンテンまで行き、

そこでレソト行きのバスを探すことにした。



午前7時発のブルームフォンテン行きに乗る予定だったが、

バスが遅れ、結局出発したのは午前9時…。

いくら都会でもやはりアフリカ、

まだポレポレ(のんびり)体質は抜け切ってきないようだ。


まぁ、2時間くらいの遅れならすっかり馴れっこ。

ターミナルで食パンをかじりながら待ったさ。


■プレトリア→ブルームフォンテン

(所要時間:約7時間/運賃:171ランド ※約1700円)



トランスラックス社のバスに乗ったのだが、

これがまた快適♪

4列シートながら、1つ1つの座席が大きいし、

シートはふかふかで座り心地が抜群!

首元のフィット感も良くて、

あっと言う間に眠りに堕ちたね(笑



もちろん完全舗装の道路は、起伏も少なく、

バスは120kmのスピードで滑るように走っていった。

目が覚めると2時間ほど経っていた。

手には読みかけのガイドブックがしわくちゃで、

iPodのイヤホンも片耳だけになっていた。



そして車窓に目をやると無数の向日葵!

向日葵は太陽に向かって咲くので、

みんな同じ方向を向いていて、

ちょうど車窓に背を向けるカタチだった。(残念…)



しかし、大きな窓!?

このバスの窓はまるで映画のスクリーンだね。

ピカピカに磨かれた一枚ガラスで、

つなぎ目がないから眺めがいいの!



寝てたらもったいないや、

リュックからカメラを出し、

車窓に押し付けるようにして

何枚もシャッターを切った。

ピピ、カチャ。ピピ、カシャ。

この繰り返し。

よく電車で小さな子どもが窓に張り付いて

外を眺めてるけど、それと同じ状態。


「何してるんだろうね…?」と、

周囲の人は思ってるはずだけど

でもお構いなし。

ピピ、カシャ。ピピ、カシャ。



そうそう、食事のときも必ず

出てきた料理を写真に撮ってるんだけど、

店員も、周囲の客も「何してんだ?」

って顔で不思議そうに見ている。

カメラから顔を上げ、周囲に笑顔を振りまきながら

「ジャパニーズ・カルチャー」と、

親指を立ててるんだけどね。

不思議なんだろうね、カメラ好きな日本人。



飽きない景色がずっと続いた。

キレイに植わったとうもろこし畑とは対照的に、

空には無造作に散りばめられた積乱雲、そして

マグリッドが好きそうな淡い空の青。


いいバス、いい国、いい時間♪


ドライブインで買ったハンバーガーを

頬張りながら、“世界の車窓から”を楽しんだ。



ブルームフォンテン到着は午後4時。

「コンビ」と呼ばれる乗合ワゴンに乗り換えて

レソトの首都マセルを目指した。

幸いなことに最後の乗客だったため、これで満車。

乗り込むと同時に出発した。


■ブルームフォンテン→マセル(レソト)

(所要時間:1.5時間/運賃:70ランド ※約700円)

国境は書類すら必要なく、スタンプ1個もらって通過。

そのままタクシーを拾い、お目当ての宿へ。



マセルには安宿がなく、

『アングリカン・トレーニング・センター』という

教会が経営している宿(?)に宿泊。

ちゃ~んとガイドブックにも載っている。

でも、とても無愛想な丸刈りのおばちゃんが出てきて、

「え、泊まるの?」って顔で応対された。

「もう、掃除しなきゃなんないじゃない!」

って、とても面倒臭そうに部屋を用意してくれた。


部屋代も3倍近く値上りしていて、

このおばちゃんのさじ加減じゃないの?

と、疑いたくなってしまった。

1泊130ランド(約1300円)は正直痛い…。


ハイハイ、って感じで終始嫌な顔をされつづけ、

でも、他に安い宿はないし…

ムカムカと拳に力を込めながら引きつった笑顔で

「サンキュー」、ちょっとだけ大人になった。



ともあれ、これで39ヶ国目。

南アフリカの中にある小国

「レソト」でございます。


どんな国かって?

そりゃ、明日のお楽しみ♪

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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