楽園の入口


「もう1泊するの!?」

朝イチで部屋の扉をノックされ、

昨日の無愛想おばさんが現れた。


返事はもちろんノーサンキュー。

荷物をまとめてチェックアウトした。



コンビと呼ばれる乗合ワゴンで、

マセル→モツェクオア→マレマレアと乗り継ぎ、

ちょうど正午に「楽園の入口」を通過した。


■マセル→モツェクオア

(所要時間:1時間/運賃17ランド ※約170円)

■モツェクオア→マレマレア

(所要時間:1時間/運賃14ランド ※約140円)



ここは「レソト」。

南アフリカの中にある小さな王国で、

ドラケンスバークの山々が

領土のほとんどを占めているため、

“天空の王国”と呼ばれている。

平地が一切なく、全土の標高が

1400mを超えているため、

車窓からの眺めはまるでスイスだった。

(行ったことはないけど)



レソトの経済は、農業と

南アフリカ向けの繊維製品を中心とした輸出、

そして、南アフリカへの出稼ぎで支えられているそうだ。

物価は南アフリカと変わらないが、

車もそんなに走っていないし、

生活レベルはぐっと低そうに思えた。


マレマレアの村の入口には、 

「ゲートウェイ オブ パラダイス」(楽園の入口) 

と刻まれたレリーフがある。 



 山を切り開いたように村があり、

ここからの眺めはまさしく楽園を彷彿とさせた。 

抜けるような空の青、雲が作り出す空の模様、 

なだらかな丘陵に、襟足をくすぐる風…、 


来たよ、来ちゃったよ、パラダイス☆ 

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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