危うし!BIG3


南米で楽しみにしているBIG3は、

マチュピチュ、イースター島、パタゴニア。


昨日はスキミングショックにより、動揺を隠し切れず

大切な1日を無駄にしてしまったので

だから今日からは忙しなく動くつもりだ。

まずはビッグ3のうち、イースター島とパタゴニアに行くための

航空券を押えよることから始めよう。



今いるのはアルゼンチンの首都「ブエノスアイレス」。

この街は夜が遅く、レストランは22時頃に活況を迎え、

バーは24時、クラブは26時からが本番だ。

人気のサッカーもキックオフが22時という試合も珍しくない。

新宿に負けず劣らず“眠らない街”なのである。

まぁ、その分朝も遅いが…。



午前8時に目を覚ましたが、宿は静まりかえっていた。

9時を過ぎたあたりからみんな起き出し、

「あれ、早いね!?」と声を掛けられる。

ブエノスアイレスでいう午前9時は早朝らしい…。



航空券を手に入れるため、まずは『LAN航空』のオフィスへ。

日本の銀行と同じシステムで、整理券を受け取って

ディスプレイに自分の番号が点灯するのを待つ。

待つこと20分、ようやく順番がまわってきた。

さすがに航空会社では英語が通じるので助かるよ。


「あぁ、満席ですね~。

3月10日以降なら空きがありますけど…?」


いやいやそれじゃ遅すぎるんです!

他の日も全部調べてください。

キーボードを叩くスタッフを祈るような気持ちで見つめていた。

「1260ドルだね」


えぇ”…!? た、高っ(汗)


聞いてた値段の3倍以上、

高すぎるぜ、イースターのハードル!!

どうしようか、止めちゃう?

昨日失った30万円が疎ましい…。

とりあえず、予約だけして(保険として)

次にパタゴニア行きのチケットを探してもらった。

「600ドルだね」


えぇ”…!? た、高っ(汗)


聞いてた値段の3倍以上、

高すぎるぜ、パタゴニアのハードル!!

どうしようか、止めちゃう?

昨日失った30万円が疎ましい…(しつこい?)

とりあえず、予約だけして(保険だよ)

『LAN航空』を後にした。



街の雑踏の中に佇み、心がソワソワし出した。

併せて18万円はさすがにキツイよ…

ダメじゃん、俺の南米旅!?

幸先も悪かったし、ツキに見放されたか…。

その後も、『アルゼンチン航空』『ラデ航空』と

航空会社を回ったか、結果は散々だった…。

イースター、パタゴニア、

南米BIG3を2つも削れない…。

ソワソワ、モヤモヤ、

気を抜くとすべてがどうでもよくなってしまいそうだった。

あぁ~、南米辛いっす!!

声にならない叫びを見上げた空にばら撒いた。



浮かない顔で街を徘徊した。

TRAVELと書かれた看板を見つけては

店に飛び込み、懇願を繰り返した。

何度溜息をついただろう?

どこも同じような結果で、空席がなく、

辛うじて残っているのは高額な席ばかり。

ただ、パタゴニア行きのチケットはアレンジ次第で

突破口が見え始めていた。

日にちをズラす、行きと帰りの空港を入れ替える、

これらの方法で、460ドルまで下がった。

もうひと息である。



『Oviaje(オビアへ)』という旅行代理店の門を叩いた。

看板もなく、雑居ビルの一角にあるため

探すのに苦労した。

宿の管理人に詳しい場所を聞き、ようやくたどり着いた場所。

苦労しただけあって、収穫は大きかった。

「360ドル」


航空券っておかしなもので、航空会社で正規のチケットを買うよりも

代理店が確保しているチケットを探して買うほうが

遥かに安くなる。格安航空券のカラクリだ。

『Oviaje(オビアへ)』は、格安航空券の評判がよく、

その噂に違わぬ結果をもたらしてくれた。



こうして1つ目のミッションはクリアした。

2月11日 ブエノスアイレス→エル・カラファテ

2月17日 ウシュアイア→ブエノスアイレス

併せて360ドル(約32000円)!

いくぶん気分が軽くなった。


時刻は夕方に近づいていたが、日はまだ高い。

もうひとがんばりしてイースター島のチケットも確保したい。

『文野旅行社』という、日本人が経営する旅行代理店を訪れた。

日本語で話せるのは心強かったし、ここでも思わぬ収穫があった。

応対してくれたのは齢60くらいの社長。


「イースター島に行くには、

ブエノスアイレスから飛ぶほうが安いんだよ」


目から鱗、鶴の一声、青天の霹靂

とにかく盲点だった!

イースター島に発着しているのは『LAN航空』のみ。

チリの首都であるサンティアゴとイースター島を

週5便ほど往復しているわけだが、

まさかブエノスアイレス(アルゼンチン)から飛ぶほうが

安いなんて誰が想像できようか?

サンティアゴで乗り換えるわけだから

ブエノス→サンティアゴ分のフライト分、

高くつくのが道理のはずだが…。


信じられない、という面持ちで待つこと5分

弾き出された金額は998ドルだった。

上手くいけば300ドル強でチケットが取れるそうだが、

イースタ島に行く場合、どちらかを選択しなければならない。


時間を取るか、お金を取るか。



今回は時間を取った。

2つ目のミッションもクリアした。

2月28日 ブエノスアイレス→サンティアゴ→イースター

2月17日 イースター→サンティアゴ→ブエノスアイレス

併せて998ドル(約90000円)!



すっかりモヤモヤは晴れ、軽い足取りで宿に戻った。

ようやく南米の旅が始まった気がする。

ただ、また1つの武器を失った。

昨日はシティバンクのカードを失い、

今日はクレジットカードが限度額に達してしまった。

今月はカード利用が多く、

アフリカから南米への航空券、ナミブ砂漠の高額ツアー、

そこに今日の航空券が加われば

限度額の30万円に達っするのは当然だ。

しばらくは手持ちのドルキャッシュでやりくりしなければ…。



その夜、特大の肉を買って焼いた。

アルゼンチンは牛肉が驚くほど安く、そして旨い!

ちなみに400グラムで約150円だった。

こいつも含めて“BIG4”にするべきかも?

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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