チリを北上せよ!



針のように細く長いチリのちょうど真ん中に位置する

首都「サンティアゴ」。

人口約550万人が住む大都会で、

1年のうち300日以上が晴天に恵まれるという。

うん、今日も良い天気!すがすがしい朝を迎えた。



早速、チリを北上するためまずは今夜のバスチケットを入手したい。

通りでタクシーを拾い、

「サンペドロ・デ・アタカマ行きのバスターミナル」

と、行き先を告げた。



運悪く、運転手はどこのバスターミナルに行けば

そのバスがあるかを知らなかった。

何やらスペイン語でまくし立てて来るが、まったく理解不能…。

とにかく「アタカマ、アタカマ」と連呼するしか術はなかった(泣


道行く人に尋ねながら「サン・ボルジャ」という

巨大なバスターミナルにたどり着いた。

メーターは4000ペソ(約700円)を指している。

予想外の出費だったが、ちゃんと目的の場所に着いたのでヨシとしよう。



バスは15時発と18時半発があり、どちらも空席があるという。

どうしようかな?

せっかくだからサンティアゴを観光したいと思い、遅い便を選んだ。

サンティアゴ→サンペドロ・デ・アタカマは、

所要時間約25時間(長っ!)で

運賃は33500ペソ(約5700円)だった。

アルゼンチンしかり、チリもしかり、バスが高い!!



宿への帰り道は地下鉄に挑戦した。

タクシー代はバカにならないし、ちょっとした冒険心ってヤツ?

乗り方も切符の買い方もまったく分からなかったので、

見よう見真似で誰かについて行き、目的地を叫んで歩いた。

チリ人はとても親切。「ついておいで」と、

バトンリレーのように保護者が現れ、

3回の乗り換えもスムーズに誘導してくれた。グラシアス!



宿を荷物に預け、旧市街の散策に出かけた。

最初に訪れたのは「メルカド」と呼ばれる中央市場。

ここは観光客向けの市場で、

建物内にはいくつものレストランが軒を連ねていた。



日本人は海産物が大好きだから、ここを訪れる観光客が多く、

「ウニ、イカ、エビ~」と、意気のいい日本語が飛んできた。

ウニ大好き!しかも1年以上口にしていない!!

「ウニ~」の呼び込みに引き寄せられるようにレストランへ。

ここの名物「パイラ・マリナ」も一緒にオーダーした。



パイラ・マリナは、言うなれば小さな海鮮鍋。

ピコロコというフジツボ(?)がたっぷり入っていた。

ウニはエリッソといい、およそ700円で皿いっぱい出てきたが、

うーん残念…。大味だった。

2品で合わせて1000円を支払い、久々のシーフードを堪能した。



食後は「サンタルシアの丘」から街を眺めた。

建ち並ぶビルのすぐ後ろには雄大なアンデス山脈がそびえている。

南米の旅は、このアンデスに沿って北上する。



最後に宿のすぐ目の前にある「大聖堂」を訪れ、

熱心に祈りを捧げる人々に混じって

美しい聖具や宗教画に心を奪われた。


18時半、定刻どおりに走り出したバス。

チリを北上せよ!

25時間の大移動が今始まった。


旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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