バス中毒?



国境を越える朝。

午前6時、

国境の町「トゥルカン」へ向かうバスの中にいる。



昨夜はパソコンの不具合で1時間しか眠れなった。

何度も電源を入れてみるが状況は変わらない。

このまま騙し騙し使うしかないだろう…。

あと40日、持ちこたえてくれ。



エクアドルの首都キトからトゥルカンまでは

険しい山道がつづく。

寝不足も手伝って軽いバス酔い状態…。

うつろな目、半開きの口、

「早く着いてくれ~」と祈る思いで過ごした。



■キト→トゥルカン

(所要時間:約6時間/運賃:4.5ドル)

正午にトゥルカンの町に着いた。

すぐにタクシーに乗り換え国境を目指す。(3ドル)

出国手続きを終え、エクアドルに別れを告げた。



縦横無尽に移動したが、数えてみると

滞在期間は1週間だった。濃厚。

橋を渡るとそこは新しい国。

51ヶ国目、「コロンビア」です!!

第4章『南米編』の最後の国(のはず…)


しかしまぁ、最南端(ウシュアイア)から

この巨大な南米大陸をよくも北上したものだ。

地図を見るとぞっとする距離だもの。

コロンビアも駆け抜けて、最終章へ向かおう。



国境で知り合った大道芸人と一緒にタクシーに乗り込み

最初の町「イピアレス」へ。

彼はサドルの高~い一輪車を窓から突き出して乗車。

久しぶりの割勘で運賃はひとり3000ペソ(約120円)。

今日は移動がメインだからどんどん街の名が飛び出す。



イピアレスからどこまで行こうか、

3分ほど迷って「ポパヤン」に決めた。

名前の響きが良かった、ただそれだけ(笑


■イピアレス→ポパヤン

(所要時間8時間/運賃3万ペソ ※約1200円)



ここコロンビアのガイドブックは無きに等しい。

首都ボゴタくらいしか情報はなく、街の地図すらない。

あんまり需要がないのか、心もとない状況。

宿もさっぱりだし、治安も気になるし…。

誰か同行者が欲しかったなぁ。



コロンビアのバスは狭い。エクアドルと一緒だ。

ずっと山道だし、これはしんどい!

もっと手前の街にしておけばよかった、と後悔しながら

またうつろな目、半開きの口で車窓を眺めた。

「早く着いてくれ~」



日もどっぷりと暮れ、夕食タイム。

ということは、まだ先は長いという証拠。

シチューのようなスープを注文し、

「これからどうしようか?」と、ため息をこぼした。

その後もバスは走り続け、

ポパヤンに着いたのは午後9時半だった。



こんな真っ暗な中、宿探し?

タクシーに乗り込んで“適当”な宿に落としてもらおうか?

でも、その会話すらままならない。

通りをひとりで歩く勇気もないし、

結局選んだ答えはこうだった。


「ボゴタ、ボゴタ」


ターミナル内にいくつも並ぶバス会社、

そのカウンターの前を叫びながら歩いた。

ここまですでに14時間バスに乗り続けているが、

もう1本いっとく?と強行突破を試みた。



■ポパヤン→ボゴタ

(所要時間12時間/運賃6万ペソ ※約2400円)

幸いなのか、悪魔の誘いなのか

あと10分で出発するボゴタ行きを見つけた。

チケットを購入し、ホームに出た。

滑り込んで来たのはまあまあのバス。

中に入ってみるとシートも広く、

なんとか朝まで持ちこたえられそうな気がした。



コロンビアの印象?

バスばっか…

ちなみにコロンビアのゴールは首都「ボゴタ」。

初日にしてゴールを目指してしまうとは。


何度も苦しい思いをして

「早く着いてくれ~」って祈っていたのに

結局次のバスに乗ってしまう悲しい性…。

バス中毒さ。

もう後戻りはできない…(泣

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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