列車の中の小さな事件簿


本日2本目の日記。

まだ、カシュガルに向かう列車の中にいる。


『○○の歩き方』によると、

トルファンからカシュガルまでの乗車時間は

20時間30分と書いてある。

そのつもりで食料を買い込み、

寝台ベッドに潜り込んだ。


夜が来て、朝が来て、昼が過ぎた。

もう24時間、変わらない砂漠の景色を眺めている。


さすがに到着時刻が気になり、

「カシュガルにはいつ着くんだい?」と、

車掌に尋ねてみた。


すると返ってきた答えは「19時だよ」。


ガイドブックが間違っているのか、

中国の列車だから遅れているのか…。

乗車時間は合計30時間!新記録である。


一瞬、「ええっ…!」とがっかりしたが、

すぐに「まあ、いいか」と、楽しい気持ちが湧いてくる。

だってあと8時間でしょ?すぐだよ、すぐ。(←麻痺?)


じゃあ、コーラでも飲むか!


足取りも軽く、食堂車へ買いに行った。

赤いパッケージに、黒い液体。

ふたをひねると、プシュー!といい音が。

グイっと喉に流し込む。


んっ!?


甘ったるく、心なしかシュワシュワ感も少ない。

パッケージをまじまじと見てみると、

「非常可来」

なんだよ、ひじょうコーラって…。


コカコーラそっくりなパッケージだが、

どこにもあのロゴはなかった。

数時間後、再びコーラを買った。

飲み物を選んでいたら「コーラ?」と聞かれたので、

思わず「是(シー)」※YESと返事してしまった。

「維C可来」

だから、訴えられるって!


こんな紛らわしいコーラばっかり作って、もう…。

まぁ、いいか。

いろんなことが許せる、今日このごろである。

ちなみに中国のコカコーラ(本物)はこんな感じです。

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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