元気の源は?


インドのアムリトサル。

アムリトサルはデリーの西北450㎞に位置し、

バンジャーブ州最大の都市である。


ここはシィク教の聖地で、ターバン姿の信者をたくさん目にする。

総本山の「黄金寺院」は街の中心にあり、

早朝から深夜まで、人の切れ目がない。


シィク教徒の総本山である黄金寺院は、町の名前の由来にもなった

聖なる池「アムリタ・サロヴァル」に囲まれている。

別名、不老不死の池というらしい。

聖堂内には、聖典「グラント・サーヒブ」が安置されていて、

ハルモニウムやタブラーを伴奏にした聖歌が絶えず流れている。

なんて神聖な雰囲気なんだろう。

黄金のドームには、750kgの純金が張ってあるそうで、

水面に映る様はとても美しかった。


さて、その黄金寺院のすぐ隣にある巡礼宿に身を寄せている。

宿泊費は無料。ベッドと荷物置き場が与えられ、

3食+ホットシャワー付というなんともありがたい場所。

礼拝に参加する必要もなく、ファンの下で心地よく眠れる。

おけがで現在のところ、インドでほとんどお金を遣っていない。

外で食事をしてもターリーと呼ばれるインドの定食があり、

大皿に2種類のカレー、ダル、アチャール(漬物)、

チャパティ、ライス、ダヒー(ヨーグルト)がついて

たったの35ルピー(約80円)。


財布にやさしい国で良かった。


リキシャもあまり使わない。

カメラを持っていると、街ですぐに少年たちと仲良くなれる。

彼らのバイクにまたがって、好きなところに連れていってもらうのだ。

最初は構えていたが、思いきってインドに体当たりしてみれば

すんなりと受け入れてくれることを知った。

ただ気になることがある。

昨日からペットボトルの水を購入しているのだが、

どれも封が開いている…。

ぜったい生水入れてるよ!と、思うのは当然のこと。

それでもこの暑さ(40度)、水を飲まずにはいられない。

練習、練習とつぶやきながら、グビグビといっている。


今のところ、“アタリ”は引いていない。


1~2時間散歩しては、宿で涼み、

また元気に外へ飛び出す。この繰り返し。

逃げ水のようにゆらゆらと景色がぼやけ、

鳴り止まないクラクションと、リキシャの呼び込み。

砂まじりの汗を拭いながら、奥歯を噛み締めてカメラを構える。

「パシャ」

『スラムダンク』の三井の名言を思い出した。

パシャ、

「このネットを揺らす音が俺をよみがえらせる」

(※山王戦で連続して3ポイントシュート決めるシーン)

同じだ。

このシャッター音を聞くたびに、

もっと、もっとと、ファインダーを覗きたくなる。


出発してまもなく100日、

すでに撮影枚数は2万枚を超えている…。

旅のチカラ、旅のカケラ

世界一周の旅、 それはもう遠い夏のようだ。 500日間世界を駆け巡り、 300を超える長距離バスに揺られた。 旅を終えて日常に復帰したが、 それでも時間を見つけては小さな旅を続けている。 旅のチカラに引き寄せられ、 旅のカケラを集めていく、 そんな毎日。

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